3Dを活用すれば原発の安全性は高まる 仏ダッソー・システムズ シャーレス社長兼CEOに聞く
問題なのは、原発にとどまらず、地上にあるほとんどの巨大インフラが2次元の図面を使って設計されているということです。パニックのような災害が起きてしまうと、複雑すぎる図面を読んでいる時間はありません。3Dのバーチャルな世界であれば何か事故が起きた場合に備え、どこにバルブがあるか、どういった修繕作業をすればいいかをあらかじめトレーニングできるため、混乱を抑制できます。
私は、地上にある大きな建築物にはすべて3Dシミュレーションが必要だと考えています。飛行機の場合には空を飛んでしまうと人間のコントロールが利かないため、徹底的にシミュレーションを行っています。それに対し、地上にある施設の場合にはコントロールできるという錯覚の下で、3Dシミュレーションが進んでいない。そこの意識改革を進めていくことがダッソーのやるべきことだと考えています。
(撮影:ヒダキ トモコ)
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