日本企業がカーブアウトを活用し始めた!

投資ファンドを使って事業を切り出し

ディビジョン主義から、自分たちは最終的にどの業界を狙っていくのか、マーケットイン的な(市場のニーズを重視する)発想に変わっていて、否が応でも浮く事業部門を切り出していかざるをえない。コア事業でないのなら、売り方は2つしかない。私たちのような機能を使って独立させるのか、同業他社と一緒にやるのか。

昔だと、PEのことがよくわからないので同業他社に売る、というところが多かったが、最近の傾向としては、(売却の)対象会社や対象事業が、「われわれは専業の世界でまだまだやれる自信がある」と、自主独立路線で進みたいという声をあげるケースが増えている。そういう意味でカーブアウトはやりやすくなっている。

海外勤務を経験したトップが増えた効果

――経営者の意識はどうでしょうか。

「海外勤務を経験したトップはPEに抵抗感がなくなってきた」と大塚氏(記者撮影)

大塚 最近、大会社のトップが若返って、海外勤務を経験した人も増えている。そういう人たちは、海外でPEが活躍している世界を目の当たりにしている。それゆえにあまり(PEに)抵抗感がない。

そもそも論として、GEやIBMなどの欧米企業はポートフォリオを入れ替えることによって、企業の永続性をつくっている。コングロマリット企業の今の経営者は、そういう事例も見ているので、動かないことが悪だ、という発想が強い。

さらに、海外企業を買収してみると、もしかしたら向こうの経営のほうが、自分たちの経営より優れている、と気づくこともある。海外企業の見える化の仕組みや経営の仕組みはすごく洗練されている、と。

昔はなんとなく儲かっていない小さいところが(カーブアウトの対象先として)騒がれていたが、最近は儲かっているけどコアじゃない事業だとか、少し規模の大きい子会社などを検討している企業が出てきている。

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