「硬く熱いメンタル」を作るための2つの習慣

ドイツ伝説のGK、オリバー・カーンのメンタル術

カーンの「頭の中のカバン」には、2つのスプレーが入っている。

ひとつ目は、怒りや焦りを抑える「クールダウンスプレー」だ。

サッカーの試合中には、相手からの挑発や審判の誤審など、感情をかき乱すことが次々に起こる。カッとなって相手に報復のファールをして、退場になってしまう選手も少なくない。

だが、カーンは怒りを完全にコントロールすることができる。なぜなら「頭の中のカバン」から「クールダウンスプレー」を取り出し、爆発しそうな怒りにシューッとスプレーを吹き付けるからだ。

すべてイメージ上の作業だが、スプレーという道具を使ってワンクッション置くことで、目の前の現象をより客観的にとらえられる。自分自身に「冷静になろう」と言葉をかけるより、はるかに効果的だ。

この「クールダウンスプレー」は、チームメイトへの嫉妬や焦りにも使える。

まだカーンが25歳のときのことだ。期待されてバイエルンに入団しながら、試合中に味方と衝突し、全治6カ月の大ケガを負ってしまった。練習できない日々が続き、自暴自棄になってもおかしくなかった。だが、そうなるたびに「クールダウンスプレー」を取り出して、焦りを鎮めたのである。カーンはわずか4カ月で復帰して、正GKの座を取り戻した。

防護スプレーの使い方

2つ目のスプレーは、ネガティブな気持ちを抑える「防護スプレー」だ。

プロサッカー選手は、結果が出なければメディアからの批判にさらされ、試合中には相手ファンから野次を飛ばされる。

ときには味方ファンからも厳しい言葉が飛ぶ。カーンがバイエルンに移籍した当初、なかなかチームの結果が出ず、「移籍した正GKを連れ戻せ!」という歌を味方ファンから歌われてしまった。

そんなときカーンは、「頭の中のカバン」から「防護スプレー」を取り出し、虫よけのスプレーを使う要領で、自分の身に振りかける。そうすると悪いうわさや悪口の持つ毒性を和らげることができるのだ。

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