日経平均は乱高下、1万2900円割れ

円高の一方、有力投資家が買い再開

ソロス氏が日本株買いを再開

円高進行により輸出関連株の業績上振れ期待が後退。さらに、裁定解消売りの圧力などマイナス要素があったものの、著名投資家のジョージ・ソロス氏による、今週初めから円売り・日本株買いを再開したとの発言が伝わったこと、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による日本株買い期待、さらに株価の調整が進み日米欧市場ともに値ごろ圏に入っていることなどがプラス要素として拮抗したもようだ。

業種別では東証33業種中、30業種が下落。値下がり率トップは鉄鋼の4.68%。これにゴムと石油が4%台で続いた。輸送用機器も3%台の下落。さらに海運、金属製品、空運、鉱業などが安かった。一方、上昇したのは、長期金利の低下や都心オフィス空室率低下を好感した不動産、円高がプラスに働く電気・ガス、その他金融の3業種だった。

個別銘柄では、値ガサ株であるファーストリテイリングとファナックの上昇が相場の下支えをしたほか、住友不動産、三井不動産、三菱地所など不動産が高かった。一方下げたのは、円高による業績上ぶれ期待が後退した輸出関連株が多く、京セラ、ホンダ、トヨタ自動車、ブリヂズトン、太陽誘電、キヤノンなどの下落が相場の重しとなった。また、ソフトバンク、NTTドコモなど安値競争が懸念された携帯電話各社も安かった。地銀24行で年初来安値の更新もあった。

東証1部の値上がり銘柄数は231(全体の13.4%)、値下がり銘柄数は1447(同84.3%)、38銘柄が変わらずだった。大型株、中型株の下げが13%にとまった一方、小型株は39%の下落と大きかった。前日13%超の下落となったマザーズは今日も11%超の下落、ジャスダック、2部指数も大きく続落した。

今後の注目点は、本夕発表される5月の米国雇用統計の中身。市場予想の非農業部門部門の雇用者数は16万7000人の増加。これを上回るようだとQE3(量的金融緩和策)の縮小が見込まれるため株価にはマイナス。また、増加幅が10万人を割り込むようだと、米国景気に悪化懸念が広がるため、やはりネガティブ。ストライクゾーンは狭いというのが市場の見方。また、来週10~11日に予定される日銀の金融政策決定会合も注目。とくに、11日予定の黒田総裁による会見の中身が焦点となりそうだ。

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