脱・社畜レッスン「急な残業依頼、どう断る?」 人間関係を円滑にする「大人の言い方」
そもそも、冒頭の質問のように「できる/できない」や「YES/NO」で聞かれても、必ずしも2択で答えなくてもいいんです。
このような質問は、本来自分の義務ではないことまで「YESと答えざるをえない」空気に飲まれ、無理やりYES(またはNO)に導かれてしまうことが多々あります。でも、これはわなです、気をつけて!
このようなときも、無理に空気に飲まれず、言い方に少し気をつけて答えることで、両方がトクをできる方法があります。
「YES/NO」以外の断り方があった!
回答例3:「6時までならできます。明日の午前中までお時間いただけたら、さらに◯◯の資料に合わせてグラフを作っておきますが」
できない、と一方的にシャットアウトするような言い方ではなく、「6時までならできる」と答えることで、仕事をする意思が明確になります。そうすると、「本当に何か用事があるんなら仕方ない」「サボりたいわけではなさそうだ」ということが伝わります。
さらに、締め切りを伸ばしてもらえるならここまでできるという+αを加えることによって、今日できないということを不利益に変えずに、上司が本当に欲しているものを提供することができます。
心に余裕がないときに、上司の言葉だけを拾うと、「今グラフがほしいのか」と思ってしまいますが、上司が本当に欲しているのは、明日の会議までにそのグラフを含む資料をまるごと仕上げることかもしれません。そうすると、今日中にグラフができていなくても、最終的に明日の会議に間に合うものができていればいいわけです。
無茶な仕事のお願いをされたときは、それをYES/NOで分けるのではなく、相手の本当のゴールは何かを知り、どうすれば到達できるかを考えましょう。上司のほうも、まさかあなたが自分の最終ゴールまで気にしているなんて期待していませんので、あなたのほうから最終ゴールに向けての+αの申し出をしてくれたことで、「お、こいつ、わかってる! 今日は帰っていいよ。明日よろしくね」と言いやすくなります。
ものは言い方ですが、言い方の基礎となるのは考え方。
まず、誰かがトクをしたら誰かがソンをする、という極端な考え方や、「YESかNOかで聞かれたからYESかNOで答える」という思い込みは捨てましょう。自分と相手のゴールを意識することで、お互いが納得し、到達できる合意ポイントというのは必ずあります。
元・崖っぷちOLだった私は、せっかく思考を鍛えたので、よい部下、よいサラリーマンになろうとしたところで、転職やら独立が立て続けに起こり、部下から一転、上司になったり、個人事業主になったり……と立場がころころ変わってしまいました。しかし、どんな立場でも誰と仕事をするにしても、ものの言い方に気をつけるとすんなりゴールに到達することを日々実感しています。
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