そんな中、4月から週1回の放送が始まり、どちらも好調な滑り出しを見せています。飛び込む女優の水着の露出度が過剰であるとか、美容整形を施したスターは飛び込みの衝撃や水圧が危険なので出場できず、結果として出場することが天然美であることの証明になるのだとか、周辺ゴシップにも事欠きません。
巨大な中国メディア市場とコンテンツ不足
過去には安直に海外番組をパクっていた傾向がなきにしもあらずの中国の番組コンテンツですが、ここにきて海外の放送局や制作会社から正式に「番組フォーマット」使用権を購入して、オリジナル番組の企画を活用しつつ出演者や演出をうまくローカライズして作る番組が増えています。その背景には中国のあまりにも巨大なメディア産業の規模と、広告主企業を満足させるコンテンツの不足があります。
中国には、中央電視台(チャンネル数は18)を頂点に、省レベル・市レベルの放送局など全国合計で2500以上のチャンネル数があると言われています。北京や上海などの都市部の一般家庭で視聴可能なアナログ放送だけでも50以上のチャンネルがあります。ちなみに、新聞が3800紙以上、雑誌は9500誌以上が発行され、また、ビルのエレベーター内のデジタルディスプレーや空港などの大型デジタルサインボードなど、新旧メディアが氾濫しているのが現代の中国です。
一方で、インターネット人口が昨年の統計で5億6400万に達し、テレビなどの伝統メディア以外の面白いコンテンツが動画サイトで簡単に視聴できますから、テレビ局側も広告主に広告枠を高く買ってもらうための魅力的な番組企画が欠かせなくなっています。
そんなわけで、ここ3年で30あまりのリアリティ・ショー(中国語では「真人秀」、「秀」はshowの音訳)が放送されています。
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