「喋りすぎて」結婚できない男に訪れた良縁 「家族同士が惹かれ合う」という運命もある

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40代以上の男性には亮平さんのようなタイプが少なくないと思う。こちらが年下もしくは女性だと、「とにかく話しまくる」スイッチが入ってしまうのだ。相手が年上の男性だと「ひたすら拝聴」になったりする。極端である。もう少し落ち着いてほしい。そして、こちらがどんな表情で聞いているのかをちゃんと気にしてほしい。

ただし、短所に自覚的な亮平さんには可愛げがあり、周囲の人が放っては置かなかった。特に、母親と姉の久美子さん(仮名)が婚活を熱心にサポートしてくれた。

「お見合いおばさんが紹介してくれた女性で、30歳になる前にご両親とお姉さんを病気で相次いで亡くしたという人がいました。あまりに変わった経歴なので不安だったのですが、彼女の経歴を見たうちの姉が顔色を変えて言ったのです。『この人と結婚しなさい。絶対に大丈夫。私が保証する』と」

今では亮平さんの妻である綾子さん(仮名、43歳)には、8歳年上の姉がいた。実は、久美子さんにとっては学生時代の後輩だったのだ。温かい人柄の後輩が若くして亡くなっていたことに驚いた久美子さん。彼女には可愛がっている妹がいるとも聞いていた。だからこそ、とっさに「結婚しなさい。私が保証する」と口にしたのだ。

しかし、綾子さんの返事は「少し考えさせてください」だった。10年間も一人きりで生きて来て、両親と姉のことはできるだけ思い出さないようにしていた。突然、姉を知る人たちから「家族になろう」と言われて混乱してしまったようだ。

「断られたのだとあきらめていました。でも、半年ほど経ってから向こうからまた連絡があったのです」

綾子さんによると、最近になって夢に亡くなった姉が出てくるようになった。本当に久しぶりのことだ。前を向いて生きていいんだよ、と姉は言いたいのかもしれない。そして、亮平さんと綾子さんは結ばれた。

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