アマゾン、「漫画用キンドル」は売れるのか? 同社史上初!日本限定モデル投入の狙いは
一般的にマンガを読む場合、小説よりもページを目にしている時間は短くなる。そこでマンガモデルは、ページをめくる速度が従来から33%高速化され、すぐに描画されるようになっている(動画を参照)。
また、マンガは少し戻って確認しながら読むケースも多いため、1秒間に7ページの速さで読み飛ばせる新機能も盛り込んだ。
ちなみに、重量は205グラム。現行のキンドルペーパーホワイトのWi-Fiモデルと変わらない数値だ。
実は、マンガモデルは米国本社ではなく、アマゾン・ジャパンが主導して製品化にこぎ着けたものだ。米国などでは小説がよく読まれるのに対し、日本はマンガが読まれる比率がほかの国よりも圧倒的に高かった。
ニーズに応えないのは「ありえない」
実際、日本のユーザーからは「マンガを入れるから、もっと容量のある端末がほしい」「動作がもたついている。ページを早く描画してほしい」といった要望が寄せられていた。そこで、アマゾン・ジャパンは「専用端末を出すべきだ」と、米国本社にアピールを続けていたという。
デバイスマーケティング本部の橘宏至(たちばな・ひろし)本部長は「2012年にペーパーホワイトを発売して4年。ようやく日本の意見が米国本社で反映される規模になってきた。何百冊も持ち歩きたい、ページ送りを早くしてほしい、というニーズに応えないのはありえないと主張してきた」と振り返る。
マンガを電子書籍で、しかも、紙のようなタッチで思う存分読みたい、というユーザーにとって、マンガモデルは魅力的な端末かもしれない。はたしてマンガファンを取り込めるのか。日本における同機種の成否は、今後のキンドルの世界戦略にも影響を及ぼすことになりそうだ。
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