中国、有人宇宙船「神舟11号」を打ち上げ 2人の飛行士が1カ月滞在へ

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10月17日、中国は有人宇宙船を内モンゴル自治区の衛星発射センターから打ち上げた。写真は宇宙船に乗り込む2人の宇宙飛行士(2016年 ロイター/CHINA DAILY)

[上海 17日 ロイター] - 中国は17日朝、有人宇宙船「神舟11号」を内モンゴル自治区の衛星発射センターから打ち上げた。乗り組んだ宇宙飛行士2人は、先に打ち上げられた宇宙実験室で1カ月にわたり実験などの作業をする。

中国は、独自の宇宙ステーションの運用を2022年ごろに開始することを目指している。

「神舟11号」は、今回が3度目の宇宙飛行となるJing飛行士が指揮をとり、香港の中学生らが計画したカイコの実験を含め、3つの科学実験を実施する予定。

中国は、2013年の有人宇宙飛行で、3人の中国人宇宙飛行士が15日間を軌道上で過ごし、無人宇宙実験室「天宮1号」とのドッキングに成功している。

中国政府は、宇宙開発計画を優先課題に位置付け、習近平国家主席は「宇宙強国」建設を呼びかけている。

中国は宇宙開発は平和目的だと強調しているが、米国防総省は、宇宙の資産を他国が使用することを妨げる狙いがあるとみている。

中国は、軍事や商業、科学目的で宇宙計画を進めているが、米国やロシアにまだ追いついていないのが現状だ。

無人月面探査車「玉兎(英名:Jade Rabbit)」は2013年末に月面着陸したが、間もなく深刻な技術的問題に見舞われた。同年には、無人月探査機「嫦娥3号」も、1976年以降初めて、月面への「軟着陸」に成功している。

中国当局の幹部は4月、2022年ごろの稼働を目指す中国初の宇宙ステーションの「コアモジュール」を、2018年ごろ打ち上げる予定だと語った。

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