まず、初めの3人は見送ってしまおう!
実は、この問題の正解は「3人」であることが明らかになっている。算出方法の詳細には触れないが、3人目までは見送って、4人目以降、それまで出会った相手の中でベストな人が現れたら結婚する、というのが、この場合の最適戦略なのだ。
ちなみに、この最適戦略を採用すると、10人中最良の相手を選ぶことのできる確率は約40%となる。
一方で、ちゃんと戦略を立てず、いいかげんに相手を選んだ場合、たとえば誰も見送らずに最初の人と結婚したときには、その相手がベストである確率は10%にすぎない。
最適な条件付き戦略が、いかに出会いのチャンスを有効なものにしてくれるかがわかるだろう。
全体の人数が10人ではない場合にも、最適戦略は求められる。全部で5人なら2人目、20人なら7人目、50人なら18人目、100人なら37人目までを見送ればいい。
一般に、見合い相手の数が十分大きい場合には、「全体の約37%を見送り、それ以降に今まででベストの相手が現れたらその人を選ぶ」というのが最適な戦略となるのだ。
さらに興味深いことに、この「37%ルール」の下では、最良の相手と結ばれる確率も同じく約37%になることが知られている(正確には、どちらも1を自然対数の底eで割った値 = 0.368…… となる)。
複数の中から一番の相手をうまく探し出さなければ、と考えると、人数が増えるほど、その難易度も高まっていくような気がする。だが、実際には、最適戦略をきちんと採用できさえすれば、4割近い確率で最良の伴侶と出会えるのである。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら