Spotifyは日本の音楽市場を変えられるか 世界ナンバーワン配信サービスの行方は?

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日本市場において後発のSpotifyは、音楽ストリーミングに変革をもたらすのか?

音楽ストリーミングサービス「Spotify」が9月29日にスタートした。SpotifyはソニーがPlayStation Musicとしても利用しているサービスで、無償ユーザーを含むグローバルでの登録者数は1億人を優に超える。間違いなく世界ナンバーワンの音楽ストリーミングサービスだ。

Spotifyは4年前に日本市場のリサーチを開始し、2年前には正式に日本のオフィスを立ち上げている。筆者は以前よりSpotify日本法人とコミュニケーションを取ってきたが、彼らが目指したのは「日本市場における完璧な立ち上げ」だった。

「完璧な立ち上げ」を目指してきた

2014年7月に台風が近付く沖縄で行われた嵐の中のプレスカンファレンス(筆者は参加していない)は今でも業界内で語りぐさだ。なぜなら、その事業計画が安易なものではなく、実に綿密に”音楽カルチャーそのものの発展”を目指し業界に根差す活動としても配慮されていたからだ。

だが、それゆえにサービスインまでにあまりに長い時間がかかった。

「嵐の沖縄」に参加した音楽系ジャーナリストは当時、一様に興奮を抑えられないようだった。当時はまだ日本で加入型音楽ストリーミングサービスは始まっていなかったが、そこでの話題は「いかに音楽市場を活性化させるか」にフォーカスされたものだったからだ。

しかし、日本においてSpotifyは、先行者ではない。すでに始まっている日本の音楽ストリーミング市場において、グローバルで成功したサービスを日本語化しているとはいえ、割って入ることができるのだろうか。本記事では、日本におけるSpotifyの今後を占っていきたい。

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