川淵流「独裁力」がBリーグ設立を成し遂げた

トップは独裁的に決断を下すべきだ

何でも多数決で決まるのなら、誰がトップになってもかまわない。しかしそれでは強い組織は作れないし、仕事のスピードも鈍ってしまう。

嫌われることを恐れずに、しがらみを断ち切り、トップダウンで独裁的に決断を下す。ただし、このスタイルにはひとつだけ条件がある。それは、私利私欲があってはいけない、というものだ。もちろん、人間だから、誰にでも欲はある。だが、リーダーはできるだけ自己の損得を忘れる努力をし、「社会や組織に役立つ」という理念のもとに行動する。その理念を持って初めて儲けを出すことを考えるべきなのだ。

Jリーグ創設のときも順風満帆ではなかった

『独裁力』(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

思い返せば、Jリーグ創設のときも、決して順風満帆ではなかった。

メディアは、順調なときは持ち上げてくれるが、少し傾きかけると、こぞって批判に転じる。実際に、対立する人の意見だけを取り上げた批判記事や、事実無根の話を書かれたことは山ほどあった。

だからといって信念が揺らぐことはなかった。理論武装をし、確信を持って、理念の前に立ちはだかる勢力や反対意見に、立ち向かっていった。元来の負けん気の強さに加え、歯に衣着せぬ物言いに、作らなくてもいい敵を作ってきたところはある。Jリーグのチェアマンを経て、独断専行の傾向が強くなっていったことも確かだ。

だがそれは、目指していることが世の中のためになるという確信があったからだ。特に70歳を過ぎてからはその意識が一層強くなってきたように思う。

自分には邪念や私欲がないという自信があれば、何も恐れることはないのだ。

僕は2016年12月で、いよいよ80歳になる。

「独裁者」「ワンマン」とたたかれたことは数かぎりないが、妙に遠慮したり、自分を偽ったりするようなことはせず、最後まで自分らしく夢を語って生きていきたい。それをよしとするか、くだらないとするかは、本書『独裁力』を読んでくださった方に判断してもらえればいいと思っている。

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