「106万円の壁」が映すパート主婦世帯の難問 まだ序の口、2020年問題にも今から備えよ

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アベノミクスのニッポン1億総活躍プランは、「女性では、結婚・子育てなどもあり、30代半ば以降、自ら非正規雇用を選択している人が多い」として、女性の就労支援を積極的に促している。10月からの「106万円の壁」はその序の口にすぎず、あの手この手で女性に働くことを要請するかのようだ。

「やむを得ずパート」の脱却に向けて

しかし前述したように、パート主婦が「自ら非正規雇用を選択している」理由は、社会保険料などの負担を避けるためだけではないはずだ。むしろ、「自ら」選択しているのではなく、「やむを得ず」選択せざるを得ないといった方が正しいケースも多い。女性の人材を活用して日本の経済成長を実現するには、働きに出る女性の背景にある問題、就労環境や家庭、保育の問題などをこれまで以上に改善していく必要がある。

一方で、パート主婦自身はもちろん、彼女たちをとりまく夫や家族も、働き方や家庭とのかかわり方を考え直す時期にきている。女性が労働市場に出ていくことを求める時流に逆らうのは、今後は厳しくなるだろう。いまこそ、妻が「やむを得ず」パートにとどまる理由と向き合い、家族レベルでもその解決に真剣に取り組むことを検討すべきかもしれない。

加藤 梨里 FP、マネーステップオフィス代表取締役

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かとう りり / Riri Kato

保険会社、信託銀行などを経て2014年にファイナンシャルプランナーとして独立開業。家計相談、セミナーや雑誌・ウェブサイトでの執筆を中心に活動。慶應義塾大学SFC研究所上席所員として、健康増進とライフプランの関係をテーマに研究活動も行っている。http://moneystep.co/profile

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