衝撃事実!トランプの「暴言」は演技だらけ?

ウケるための「必死の工夫」を検証する

「いじめっ子」というキャラクターを演じきっている?(写真:AP/アフロ)
共和党の正式な大統領候補に選ばれたものの、度重なる失言により支持率を落としているドナルド・トランプ。1996年に渡米、以降アメリカの政治、カルチャー全般を対象に執筆活動を続けるコラムニスト・町山智浩氏が、トランプの暴言に隠された背景を解説する。

 

ドナルド・トランプは、2015年6月に大統領選への出馬表明をしました。以降、「メキシコ人はアメリカに強姦魔とドラッグの密売人ばかりよこしやがった」「メキシコ人が入れないように南部の国境に壁を建てよう」「すべてのイスラム教徒のアメリカ入国を停止しろ」と問題発言を連発しています。そういうことばかり言っているので、「トランプは差別主義者だ」と世間から叩かれて、反対運動も起こっています。

しかし、これはすべて演技なんです。ウケるから言っているだけです。

というのも、彼は過去にはそんな民族差別的な言動をしていなかったからです。

トランプは1970年代から経営者として活動を続けていますが、雇用などで人種や民族差別的なトラブルは起こしていません。トランプが差別主義者かどうかというと……たぶん差別主義者なのですが、"自分以外は全員馬鹿"という人なので、特定の民族や人種に対する差別で問題になったことはありません。

それでは、なぜトランプは急にメキシコ人やイスラム教徒を差別するような言動を始めたのでしょうか。トランプの言動を理解するには、もともとトランプがどういう人だったかを知るのが早いでしょう。

16年前のトランプは人種差別発言を非難していた

1988年に父ブッシュが大統領に選ばれたとき、トランプは副大統領に選ばれそうでした。すでにその頃トランプは、若手実業家のスターで、ベストセラーも出していたからです。

この頃、トランプはマスコミからインタビューをいっぱい受けています。インタビュアーから「大統領になる気はあるのか」と聞かれると、トランプは「大統領選に出たいという気持ちはあります」と答えています。それは、結果よりも、チャレンジの過程が面白いから。つまり、彼は勝ち負けが好きなんです。

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