オリエンタルランド、「脱ディズニー」へ一手 ブライトンホテル買収で西日本にも足場

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今回買収するブライトンの収益規模は、前11年度の実績で売上高が102億円、営業損益も1億円程度の赤字と見られる。3月末にブライトンを買収する際には、赤字経営と見られる蓼科ブライトン倶楽部(会員制ホテル)を切り離すこともあり、「取得する4ホテルの合計では現状でも黒字」とOLC側では説明する。

買収金額が買収先の純資産を上回る場合に発生する、のれん代(営業権)の償却費用などが出てくる可能性もあり、ブライトンが実質初年度の来13年度からOLCの利益にどの程度寄与するかは不明だ。

西日本に事実上初の“足場”を築く

ただ、浦安ブライトンホテルについては、パートナーホテルの位置づけは変わらないとしても、OLC側からの送客が今以上に期待できそう。京都ブライトンホテルについても、TDRのディズニーホテルと同じラグジュアリーホテルであることから、一定の相乗効果を発揮できそうだ。

また、京都山科と大阪北浜にブライトンが展開しているビジネスホテルを含め、OLCにとっては事実上初となる、西日本への本格的な“足場”を築けることも大きい。

この4月15日から来年3月20日まで、1年近くにわたってTDRで行われる開業30周年イベントを終えた後に、OLCは次の一手をどのように繰り出すのか。30周年イベントがほぼ終盤を迎える来年の年明け早々にも、ポスト30周年の方向性を示す、中期経営計画が出てくるはずだ。

(シンデレラ城の写真は昨年10月時点。撮影:尾形文繁)

大滝 俊一 東洋経済 記者

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おおたき しゅんいち / Shunichi Otaki

ここ数年はレジャー、スポーツ、紙パルプ、食品、新興市場銘柄などを担当。長野県長野高校、慶応大学法学部卒業。1987年東洋経済新報社入社。リーマンショック時に『株価四季報』編集長、東日本大震災時に『週刊東洋経済』編集長を務め、新「東洋経済オンライン」発足時は企業記事の編集・配信に従事。2017年4月に総務局へ異動し、四半世紀ぶりに記者・編集者としての仕事から解放された

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