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米国の住宅市場、回復支える“意外な主役” 景気・経済観測(米国)

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  • 服部 直樹 みずほ総合研究所エコノミスト
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まず、雇用環境の改善である。力強さに欠けるとはいえ、雇用者数は増加傾向を維持しており、失業率も徐々に低下している。1月の失業率は7.9%と、未だ高水準ながら、この2年間で1.2%低下した。先行き見通しについても、再び悪化に転じるとの見方は極めて少数派だ。

また、住宅価格の上昇により、住宅資産価格がローン残高を下回る、いわゆる「アンダーウォーター」問題に改善の兆しが見え始めた点も見逃せない。「アンダーウォーター」は住宅売却益を用いた住み替えを困難にするため、個人の住宅購入を抑制する一因となってきた。住宅調査会社のCoreLogicによると、全住宅ローンに占める「アンダーウォーター」の比率は、2011年末から2012年7~9月期にかけておよそ3%低下している。件数ベースで約150万件がこうした苦境から抜け出た計算となる。

金利低下を背景に住宅購入が歴史的に見て「お買い得」な状態にある中、購入抑制要因の緩和によって、個人の住宅購入もいよいよ回復局面に入ってきたと言えそうだ。

新たな住宅ローン規制が販売の追い風に?

もちろん、住宅金融面でいまだ懸念が残るのも事実である。米連邦準備制度理事会(FRB)が発表する米銀の貸出担当者調査を見ると、貸出基準厳格化の動きこそ2010年に収まったものの、その後の緩和テンポは非常に遅い。

実際、モーゲージバンカーズ協会(MBA)が発表している住宅購入用ローン申請指数は、2012年全体で前年比プラス2.8%と小幅な伸びにとどまっており、住宅ローンの借り入れを利用した住宅購入が必ずしも多くないことを示している。住宅市場がバブル崩壊から立ち直ったというためには、こうした住宅金融面での正常化も必要不可欠だ。

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