厚生労働省「平成24年就労条件総合調査」によると、民間企業の年次有給休暇取得率は49.3%だった。それに対して、今回のランキング対象768社の平均は51.0%。集計値のみ公表する官庁統計とは異なり、個別の会社ごとのデータを掲載する『CSR企業総覧』に具体的数値を回答する分、対象会社は有休取得促進に積極的とも考えられる。それでも、結果は大きくは変わっていない。
70%が目安だが、フル取得は遠い
ランキング100位には3社が70.5%で並んだ。平均値を上回る取得率7割が上位100位圏内の目安となっており、有給休暇取得に関する“優等生”といえるだろう。だが、取得率が90%を超えたのは、11位のショーワ(90.7%)まで。80%超は40位の三菱ガス化学と都築電気(80.2%)までで、逆に、有給休暇をフル取得できる会社はほとんどないというのも現状である。
ランキング上位で目立つ業種は輸送用機器で、上位10社中5社が自動車関連だ。これに対して同じ製造業でも電機メーカーは、最高が42位の東芝(79.9%)にとどまる。電機業界は自動車に比べると製造品種が多いことなどから、交代要員が確保しにくかったり、販売チャネルの多さなどが影響しているのかもしれない。
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