ジャガー初のSUV、乗ってわかったその真価 日本上陸した「Fペース」はどんなクルマか
加えて、エコカー減税の対象となるクリーンディーゼルもラインナップされる。しかも、デビュー仕立ての「Fペース」には、金利1.9%のスペシャルオートローンが用意されている(2016年9月末まで)。ジャガーのホームページによれば、頭金・下取りが180万円、ボーナス支払い10万円の設定で、月々の支払を2万円以下に抑えられるという。3年後にジャガーの新車を買うなら優遇価格で買い取るというカラクリはあるけれど、予想を遥かに下回る支払額だろう。
ジャガー初のSUVの実力は?
価格はともかく、ジャガー初のSUVとなれば、俄然、実力が気になるところだ。昨年の東京モーターショーで日本市場に披露された「Fペース」は、全長×全幅×全高=4740×1935×1665mmのスリーサイズを持ち、最高出力が異なる2種のスーパーチャージャー付き3リッターV6ガソリンエンジンと、ターボ付き直4ディーゼルエンジンを搭載する。
ライバルは同じグループのレンジローバー「イヴォーク」を筆頭に、アウディ「Q5」、BMW「X5」あたりと思いがちだが、真っ向勝負のライバルはボディサイズがほぼ同じ大きさのポルシェ「マカン」だ。
そう聞くと、スポーティネスを強調したモデルが気になるところだ。ところが、最上級モデルで世界限定2000台、そのうち日本には50台がやってくる「ファーストエディション」はほぼ完売状態。残念ではあるが、1100万円超の豪華仕様であり、高嶺の花であることは否めない。
最高出力が380馬力まで高められており、22インチの大径ホイールを履き、パノラミックグラスルーフや革製スポーツシートなどを標準で装備することを”高い”ではなく、”お買い得”と判断する人が多いのだろう。
気を取り直して、グレイシャーホワイトのボディカラーが涼やかな「20d prestige」をテストに連れ出す。エントリーモデルの「ピュア」と比べると、24万円高の663万円というプライスタグを掲げるが、そのぶん革シートが備わって、選べる内装も3色に増えるなど、お買い得感が高い。
エクステリア・デザインは、コンセプトカーの強烈な個性がそのまま市販車に生かされている。近年のジャガーのデザインを牽引してきたイアン・カラム氏こそが、”スポーツカー・メーカーへの回帰”を強調してきた人物の筆頭であり、SUVではあっても優雅で疾走感のあるスタイリングを与えたに違いない。
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