最近、投資の世界でも、日本の食品業界・飲食業界のリーディング企業で、海外進出を支援してくれるファンドに創業家が株を譲り、アジア市場の成長を取り込もうというケースが増えてきている。国内産業の象徴だった飲食業界だが、ここにきてグローバル市場進出の機会が急速に増大しているのだ。
急にビジネスの話で恐縮だが、もしも株式価値30億から300億の間で、持ち株の50%以上を譲ってもいいから海外に進出したい、という飲食企業関連の方がこの記事をご覧になられたら、ぜひお役に立ちたいので、こちらまでご連絡していただきたい。私が深い関係を有する適切な国内外の信頼できるプライベートエクイティファンドと、一緒に何ができるか考えさせていただきたい。
たとえば、最近のユニゾン・キャピタルによるあきんどスシローの大成功ケースにもみられるよう、海外進出を支援できる能力と信頼性の高いファンドと株を分け合い、新たな成長ステージを狙うのは、日本食の強い魅力としぼみゆく国内市場を鑑みた時、検討されてしかるべきオプションだと言えよう。
香港の吉野家で感じる、“何でもないような幸せ”
最後に付け加えるが、香港でもおなじみ吉野家が進出しているのだが、そこで牛皿を食べるのは恐ろしくほっとする瞬間でもある。食器がきれいに洗ってあり、前の人の使用した跡が残っていない。飲食業は食べ物の輸出にとどまらず、そのサービス全体を通した文化の輸出ともいえよう。
店員さんが当たり前のように親切で、いらっしゃいませ、ありがとうございますと言ってくれる、そして食材への信頼感も高い。 ここで往年の名曲が聴こえてくるようである。
「何でもないようなことがー 幸せだーったと思-うー♪」
海外駐在の日本人サラリーマンが雰囲気と場を無視してカラオケで歌う虎舞龍・往年の名曲が、香港の吉野家に入るたびに心の中で演奏される。
日本の民間企業および海外で働く日本の皆さんは、日本文化の強みを生かして各国で日本食ブームを巻き起こし、日本への親近感と信頼、およびブランドイメージを高めるのに一役買っている。
遠いインドシナ半島の先端の島や香港のオフィス街で、地元和歌山で培った麺とスープだけを信じてはるばるやってきて、連日長蛇の列を築き上げる日本からのラーメン屋さんの皆さんに、心から敬意を捧げる次第である。
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