文字どおり「ベストを尽くしなさい」という意味で、聞き手によっては「ちゃんと全力で働いてちょうだい!」とネガティブに聞こえてしまうかもしれません。励ますどころか、プレッシャーをかけているみたいで逆効果の可能性も。もちろん、トーンに気をつければ「あなたができるところまででいいから、やってみようよ」くらいの感じにもなりますが、ハナコさんのような状況での使用にはリスクがあると筆者は思います。
同様に、自分が「頑張ります」というときも、I’ll do my best.と言う方が多いですが、こちらも「(無理かもしれないけど)できるだけやってみますね」という風に、ネガティブにとられることがありますので気をつけましょう。必ずしも、日本語の「頑張ります」のように、ポジティブには聞こえないのです。「頑張る」=do one’s bestと機械的に暗記している方は、一度この定義をリセットしましょう。
するとハナコさん、「じゃあGood luck!なら大丈夫ですか」と言うのですが……。
確かにGood luck!も「頑張って!」の訳として使用されることが多いですよね。ただ、これも使用する状況によっては微妙なニュアンスになりますので注意しましょう。
仕事を頼まれた上司に「運よくいくといいね」と言われたら、「その意図は?」と勘ぐりたくなりませんか。なんだか人ごとみたいな冷たい感じもしますし、そもそも無理な仕事を押し付けられて「運がよければできるよ」と言われているみたいな感じもします。とり方によっては「君には力がないから、運で頑張れ」みたいな感じもしてしまいます。励ますどころか見捨てられたみたいですよね。部外者の立場から、「うまくいくように祈っているよ」というニュアンスでGood luck!と言う分には、まったく問題なく「頑張ってね」というニュアンスで使えるのですけれど……。
励ますときの表現集
「頑張れ!」と人を励まして背中を押すのに使うことができるのは、You can do it!(あなたならできる!)というフレーズです。相手が自信をなくしているときや、不安でためらっているときなどに言ってあげましょう。強調して、I’m sure you can do it!や、I know you can do it!(あなたなら絶対できる!)と言うこともできます。We can do it!と主語を変えれば、「一緒に頑張ろう(私たちならできる)!」というニュアンスにすることもできます。
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