一流ホテルで浮く人はどこがズレているのか

「他者に不快感を与えない」が基本ルール

ハイクラスホテルで行われる会合の案内には、よくドレスコードが書かれています。

あるとき、ウィーンでの国際会議に行く機会がありました。そのとき、ディナーのドレスコードはブラックタイ、と書かれていました。タキシードということです。そしてこのドレスコードについての確認がわざわざ再度送られてきたのです。

タキシードにはエナメルの靴が必要です。荷物がけっこう増えますので迷ったのですが、私は一式持っていきました。一方、私と同じように迷った揚げ句、タキシードをあきらめ、スーツで出席したメンバーが一人いたのですが、それは気の毒な結果になりました。

そのディナーはベルベデーレ宮殿の大広間で行われたのですが、ブラックタイとイブニングドレスの中での普通のスーツ姿は、かわいそうなくらい目立ちました。もちろん場違いな存在として、です。

やはりドレスコードは大切です。最近は招待状や、ホテルのホームページなどで「スマートカジュアル」と書かれていることがよくあります。スマートとは、見苦しなく、とでも理解するといいでしょう。カジュアルは、タイはしなくてよいが、ジャケットを羽織りましょう、でよいのです。

会食でのスープは「食べる」という意識で

服装に続いて皆さんが気をつかうのが、テーブルマナーかと思います。
最近では、昔と違って基本的なテーブルマナーを身につけていらっしゃるお客様も多くなっています。また、食事は自分のスタイルで食べるのが一番おいしく感じるはずですから、ナイフやフォークの扱いばかりに気を取られて、味もわからないなんてことがあれば本末転倒。なので、基本的なマナーさえ守っておいしく食べていただければ、ホテル側もうれしいものです。

ですから、洋食レストランにて、本当は「おはしのほうが食べやすくて」、と思っていながら、ナイフとフォークで無理やりに食べないと、と思うことはありません。お店に求めれば「はしを用意して」くれます。気軽に頼んでみてください。

しかし、おはしだけでは難しいものも。肉などはやはりナイフがないと困ります。ただはしで肉を切っていては、まどろっこしく見苦しくなりやすいのです。

ハイクラスホテルでのテーブルマナーのポイントはここです。相手に不快な思いをさせないこと、です。

ナイフやフォークを器にぶつけてカチカチ音をたてるのは、NGです。その音が不快な感じをあたえやすいからです。

スープを手前にすくおうが、向こう側にすくおうがそこまでこだわる必要はありませんが、スープは飲むのではなく「食べるもの」。ですから、すすると西欧の方などには違和感を感じさせてしまうので、そうしないようにしましょう。

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