同じ業種でも会社による違いもある。24位の第一三共は97.9%。新卒92人に対して中途2人と新卒の存在感は圧倒的だ。一方、同じ医薬品業界で最大のライバル武田薬品工業の新卒比率は35.1%(中途比率64.9%)。
第一三共も2013年度13人、2012年度32人と中途採用を行っているので、例年は100%近い新卒比率ではないが、こうした差は社風などを見る際に参考になるかもしれない。
人気企業は新卒採用比率が高い傾向
ほかに35位東京ガス(97.1%)、36位住友商事(96.9%)、38位キユーピー(96.6%)、41位明治ホールディングス(96.1%)、46位伊藤忠商事(95.9%)など就活生に人気のある会社の新卒比率も軒並み高い。各社とも即戦力としての中途採用を軽視しているわけではないだろうが、優秀な新卒者を社内でじっくり育てていくという方針の会社は依然少なくないことが見て取れる。
このように、人気の高い会社への中途でのリベンジは不可能とは言わないが、新卒採用時以上の狭き門であることは間違いなさそう。新卒とほぼ同じ条件で受けられる第二新卒枠などは別として将来、再チャレンジというのはあまり現実的ではないのかもしれない。
もっとも自分にあった会社はこうした人気企業ばかりではない。中途が多数派の会社は、比較的入社しやすく伸び盛りであることも多い。また、社内は新卒や中途という意識も薄く、入社後も疎外感を感じにくいというメリットもある。まずは内定先に入社して、しっかり仕事に励んで実力を蓄えてから、こうした中途採用中心の魅力ある会社に挑戦するという選択もあるだろう。
ただ、数年、与えられた仕事に一生懸命取り組んでいけば、最初に入った会社でのやりがいを感じるようになることも十分考えられる。最初は第一志望でなくても「実は自分にあった職場だった」と気づく日が来るかもしれない。
それでも転職を希望する場合は『CSR企業総覧』に掲載している中途採用が多い会社を詳しく調べてみよう。多くのステークホルダーとの共存を考えて事業活動を行っている優良企業が多くお勧めだ。『CSR企業総覧』をじっくり読み込んで、本当に自分にあった会社を見つけていただきたい。
2. IT系など伸び盛りの会社は中途採用比率が高い
3. 人気企業ばかりが自分にあった会社ではない
4. 内定先で頑張れば、実は自分にあった職場だとわかる日が来るかも
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