人手不足が大打撃、地方「1人区」選挙のリアル 一向に改善されない「基盤拡大」という課題
候補擁立の遅れに加え、参院選で如実に表れたのが原口、大串博志の両衆院議員の後援会頼みという深刻な人材不足。数少ない地方議員が本来やるべき票集めではなく、電話受けや選挙カーなど選挙を回すスタッフ側に入らざるを得なかった。一向に改善されない「基盤拡大」という課題が、今回も重くのしかかった。
安倍政権と対峙しながら、非自民の票も逃げていく
党本部主導の野党共闘に対し、「共闘はしない」と一線を画す姿勢を貫いた佐賀県連。安倍政権と対峙(たいじ)しながら、後ろから共産に非自民の受け皿としての存在感を奪われ、保守系支持者が逃げていく。終始、そんないら立ちを募らせていた。
出口調査では共産支持層の73%が中村氏に投票したと回答した。「一定の効果はあったが、自民にとっての公明のような存在に共産をするわけにはいかない」と県連関係者は語る。
一方、共産県委員会は小選挙区に候補を擁立しなくとも、比例で基礎票の2万票以上を着実に獲得し、全国的には改選議席を倍増した。今田真人委員長は「スタートとしては評価できる。捨て身になって一石を投じた。衆院選も共闘へ向けて協議したい」と次を見据える。
共闘を組んだ社民は改選2議席を一つ減らし、党首が落選した。徳光清孝県連幹事長は「比例の得票率が上向いたのが救い」と語るのが精いっぱいだった。
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