南シナ海判決でアジアは戦争に一歩近づいた

大統領選挙中の米国を、アテにはできない

悪いことばかりとも限らない。仲裁裁判所は中国がフィリピンの領有権を侵害したと結論づけたものの、スカボロー礁のように論議を呼んだ地域のいくつかに関しては、漁業権などを共有する余地もあることを示唆した。これは協力に向けた道を提供したかもしれないし、逆に対立を起こりやすくしたのかもしれない。

専門家は「欧州の方が危ない」と見ているが

主要な国家安全保障専門家を対象に昨年実施された調査によると、米中間で戦争が起きるリスクは、北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの間に比べれば低いとされた。おそらく現在でもそうだろう。

だが、フィリピンや日本、ベトナムといった米国の同盟国は、自国が戦争に巻き込まれるリスクは(欧州よりも)かなり高いと見ているだろう。

平和が合意に基づくものであるのならば、今年アジアに旅行するのは、まったく得策ではないようだ。

著者のピーター・アップス氏はロイターのグローバル問題のコラムニスト。シンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」の創設者でもある。このコラムは同氏個人の見解に基づいている。

 

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