証拠が救世主に!使える「浮気LINE」の残し方 スキルがなくても、有効な証拠集めはできる
収集した証拠がプライバシーの侵害をしていることは、現実には良くあります。強引な収集をしていた場合など不安があるようであれば、突然、調停を申し立てるのではなく、当事者同士の話し合いの場を持ち、本人に自ら証拠を見せてもらうか、白状させることで不安な証拠を使うのをできるだけ避けるのも一つの戦略だと思います。
――例えば、「正直に言ってくれたら許すか『考える』」と言って夫にスマホを見せてもらう……とか?
そうですね。相手に自ら見せてもらった画面を撮影し、できれば浮気を白状している音声も録音しておけば万全です。ここまで揃えば、かなり有利に事を運ぶことができるでしょう。
不正アクセスについては、携帯に既に保存されているデータを見る限りでは問題ありません。LINEのトーク履歴も、基本的には、携帯に保存された箇所だけを見る分には不正アクセスにはあたりません。ただ、LINEもそうですが、アプリを開くと勝手にインターネットにアクセスしてしまうアプリもありますので、アプリを開く前に、携帯を機内モードにするなど通信を切ってから見た方が良いです。
――反対に、やってはいけないことはありますか?
思い当たるIDとパスワードを片っ端から入力してログインを試す……といった行為は不正アクセスに当たる可能性があります。これはLINEに限らず、他のSNSも同じです。
――浮気を疑ったとしても、確実に離婚したいならば、ついカッとなって相手を問い詰めないことが重要ですね。でも、配偶者を愛していればいるほど難しいのかもしれません。裁判所は、証拠集めに協力してくれないのでしょうか?
裁判所にLINE株式会社に対して、文書提出命令を出してもらうことはできます。ただLINE株式会社が応じてくれるとは限りませんので、初めから当てにしては危険です。
証拠が「譲れない何か」を守ってくれる
以上が木村弁護士の見解だ。最後に、3つのポイントについてもう一度確認しておこう。
これらのポイントは、TwitterやFacebookといった他のSNSでも変わらないという。
一度は一生添い遂げようと結婚した相手。ただでさえ浮気でショックを受けているのに、ここまでしなければならないのかと感じるかもしれない。
しかしいくら夫婦といっても、離婚ともなればもはや「仁義なき戦い」である。親権か、財産か、はたまたプライドか――。あなたの譲れない何かを、守る手助けをしてくれるのが「証拠」なのだ。
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