次の「円安ドル高」は意外な形でやって来る

「ヘリコプターマネー」期待で進む円安

一方、ドル円に関しては、米金融引き締め路線がいったん休みとなっていること、日本の金融政策が限界に来ていること、経常収支黒字の拡大から、じわじわと円高が進行している。

だが、参議院選挙で大勝した安倍首相は、大規模な経済対策を10日に指示。バーナンキ前FRB議長が来日していることもあり、「ヘリコプターマネー」期待で、ドル円が急反発、大きく円安に振れた。

筆者が妙だなと思ったのは、なぜ経済対策が選挙後なのか、ということだ。普通なら、選挙前に「このような経済対策を行う」と打ち出すはずだ。それがなぜ選挙後だったのか。もしかしたら選挙前では問題になりそうな内容なのか、それとも国民の支持を得たという事実を元に、緊縮路線の「財務省」との対決を打ち出そうとしているのであろうか。

いよいよ「インフレによる借金踏み倒し」が始まる?

先日、ある著名経済学者の方と話す機会があったのだが、話の内容はこうだった。「日本の金融政策には限界が来ている。しかし歴史的に日本ほどの巨額の財政赤字が、真っ当な緊縮財政で返済されたことはなく、最終的にはインフレで踏み倒すことになっている」。

では、そのインフレがどのタイミングでやってくるかと言えば、それは「財政への信任が毀損された時」、ということになるのだろう。すなわち、恐らくではあるが、次の円安局面は金融政策がきっかけではなく、意図的な財政拡大策がきっかけとなる可能性が高い。

今がその時なのであろうか?筆者はまだ、その時には至ってないと考えている。だが、もし安倍首相の打ち出す経済対策の規模が、びっくりするぐらい大規模だったとしたら、それがトリガー(引き金)になる可能性はないわけではない。つまり、もう返す見込みのないお金で景気刺激を始めたということだ。選挙の結果、政治力を増した安倍首相の次の一手は注目される。

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