スタイリスト「地曵いく子本」が"刺さる"理由 ズバズバ口調の「おしゃれ指南本」は写真なし
――残念な服を増やさないことが大切と強調しています。
自分の人生って思ったより短いから、そんなの着ているヒマはない。
自分を良く見せてくれない服をうっかり着てしまうと、良く見える服を着る機会が1回減る。靴もそうです。足が痛くなるような靴だと、途中でZARAに駆け込んで代わりのものを買ったり、歩きやすいサンダルとかスニーカーを買ってしまう。靴が合わないと、機嫌が悪くなり、姿勢が悪くなり、歩く距離が減るので太る。
バーゲンでは今シーズン何回着るかを計算
――それほど靴は大切だと。
私の父は、数こそ少なかったけど、日曜日に靴を磨いていました。手入れしているから全部が美しい。逆にいっぱい靴を持っていても、高温多湿の日本で手入れをしていないと、カビが生えたりする。
――バーゲン、セールでの注意点を教えてください。
今シーズンが終わるまで何回着るかを考えて、その回数で割る。で、納得したら買っていい。
――ずっとではなく今シーズンですか。
夏物は頑張っても2、3年じゃないですか。どんなにきれいにしても、黄ばんできたりしますから。特にバーゲンは今年何回着るか、くらいがいい。だって、買って忘れちゃったりするから(笑)。Tシャツなどは、結局クリーニングに出しても、年を越したものって寝巻きですよね。
――確かに、家着になりますね。
3万6000円のものが1万8000円になったとして、「お、1万8000円。安い」と思っても、3回しか着なかったら6000円。「じゃあ、これ1回着るのに6000円」と考えたら、けっこう踏みとどまれる。逆に、6000円かけてもこれ着たいと思ったら買えばいい。これが極意。
あとね、お財布とか毎日使っているものは買っていいと思っていて(笑)。靴は、今履いている靴を捨てて履き替えるくらいの靴でなければ、買わなくていい。あとは、指などが当たって痛いところは、その場で靴を伸ばしてもらう。その場で履けない靴は、ずっと履けない。今欲しいものを買う、先を見越して買うな、ですね。
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