今度は大阪中心部の南側に目を移してみよう。ここは名付けて「水のショートカット」。川を渡る風が心地よく、水の上を歩くような爽やかなルートだ。
プロ野球オリックス・バファローズの本拠地、京セラドームのすぐ横に位置するドーム前駅(阪神電鉄)から木津川沿い、道頓堀川・尻無川が交わる「川の交差点」を跨ぐようにして大正駅(JR大阪環状線)へ抜けることができる。途中、珍しい四角い鉄橋(岩崎運河橋梁)を渡る大阪環状線を遠くに見られるポイントも。
ちなみにドーム前駅とドーム前千代崎駅(大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線)はほぼ真隣にあり、汐見橋駅は桜川駅(阪神なんば線)のすぐ真隣にある。
<距離>約250m・600m・250m
大阪市営地下鉄を含むと、とんでもない数のショートカット・ルートが見つかってしまうので今回はほとんど省いたが、このように全くの異名で4駅が近接しているのは珍しい。美章園(びしょうえん)駅には問い合わせてくるお客さんが多いからか、手作りの簡易案内地図が出されていた。
たこ焼き屋・お好み焼き屋の香ばしい匂いに誘われながら阪和線ガード下沿いを歩いていくと、高架の阪和線の更に上を越えていく近鉄南大阪線の高架線が現れ河堀口駅(近鉄)に到着。河堀口は「こぼれぐち」と読む難読駅名の一つである。
南海沿線にも別名駅がたくさん!
大阪の中心部と南部を結ぶエリアでは、南海電鉄沿線を軸に南北を結ぶ路線が集中している。
ここを東西に串刺すようにして、駅名の全く異なる3駅がそれぞれ300m以内に隣接するという、余裕で歩けるショートカット・ルートが4つも見つかった。それぞれの路線を乗り換えるのに使えそうだ。
・玉出駅(大阪市営地下鉄四つ橋線)-塚西駅(阪堺電気軌道)-帝塚山駅(南海高野線)
・住ノ江駅(南海本線)-安立町駅(阪堺電気軌道)-沢ノ町駅(南海高野線)
・七道駅(南海本線)-高須神社駅(阪堺電気軌道)-浅香山駅(南海高野線)
魅力あふれるショートカット・ルートが密集する関西エリアでびっくりしたのは、街角に小さなたこ焼き屋さんが多いこと。部活帰りの学生たちが集まり、食べながらふざけあったりして。名所を巡る旅もいいけれど、街の普段着に出会えるような気がして、地元の生活者しか知らない細い抜け道の路地を歩くために、意外な駅でふらっと下車してみたくなる。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら