日本製ヤンゴン路面電車、半年で運休のワケ

新政権の事業仕分け?広島電鉄関係者も困惑

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1月10日の出発式では、樋口建史・日本大使(左)が意義を強調した(ヤンゴン、ワーダン駅)

新政権にかける国民の期待は大きく、昨年の総選挙では、「スー・チー氏なら必ずミャンマーを変えてくれる」という声が多く聞かれた。しかし期待が大きい分、政権誕生後に何も変わらなければ、大きな失望に変わりかねない。新政権は各分野で改革を行う「100日計画」を打ち出し、国民の目に見える形でスタートダッシュを切ろうと必死だ。

今回の路面電車の休止は、NLD政権で新たに任命されたタン・ジン・マウン運輸通信相の指示だといわれ、前政権の進めた不採算事業を見直す「ミャンマー版事業仕分け」の一環である可能性がある。

急な方針転換は今後もあり得る

ただ、同線はヤンゴン環状線のバズンダウン駅などへの延伸が計画されており、環状線と連結すれば利便性が増すことが期待されていた。また、ミャンマーの鉄道の電化を進めるうえで、運営やメンテナンスのノウハウを吸収する意味もあった。日本側には「ミャンマーの新政権はこうした重要性を理解せず、表面的な赤字で事業を切り捨てたのではないか」との不満が渦巻く。

ネピドーの中央官庁で働く若手官僚は、「総選挙で当選した国会議員のほとんどは行政経験がない。これが一番の問題だ」とこぼす。外国投資を認可する「ミャンマー投資委員会(MIC)」の人選が遅れ、6月下旬まで約3か月にわたり投資案件の審査がストップするなどの政権交代による支障も出てきている。

変革期のミャンマーでは、今後も今回と同様の方針転換の可能性があることに注意が必要と言えそうだ。

(写真は筆者撮影)

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