日本製ヤンゴン路面電車、半年で運休のワケ

新政権の事業仕分け?広島電鉄関係者も困惑

今年の1月10日に行われた出発式。拍手で送りだされた路面電車だったが…(ヤンゴン、ワーダン駅)

日本の広島電鉄の車両を利用したヤンゴンの路面電車「ストランド線」が、7月から運行を休止した。今年1月の運転開始以来、わずか半年で取りやめとなった形だ。事故や故障が原因ではなく、利用者が少ないことによる赤字が理由だという。広島電鉄など日本の全面協力で実現したもので、日本の援助関係者からは驚きと失望の声が漏れている。

わずか半年で運転取り止めに

この路線は、ディーゼルが主流のミャンマーで、初の路面電車として今年1月に誕生。ヤンゴン川沿いの6キロをおよそ30分で結ぶ。ヤンゴン環状線の電化に向けた実験線との位置づけだ。ミャンマー側が強く日本に協力を求めたもので、テイン・セイン前大統領の肝いり事業の一つとされる。

要請に応じた広島電鉄が中古車両を譲渡したほか、ミャンマー国鉄職員を招いてメンテナンスの研修を実施。日本の商社が破格の条件で協力したうえ、国土交通省も調査費などを負担するなど、日本の官民が支援してきた。

1月に行われた出発式には、ミャンマーのニャン・トゥン副大統領(当時)ら政権幹部も出席。樋口建史・在ミャンマー日本大使も駆けつけ「古いものを大事に使うことが大切だ」と熱弁をふるった。

次ページ理由は「赤字」というが…
鉄道最前線の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ブルー・オーシャン教育戦略
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 日本人が知らない古典の読み方
  • 本当に強い大学
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>ガバナンス問われる英国原発

日立製作所が着々と進めてきた英国の原発計画。来年にはすべての認可を得て、進むか退くかの最終判断を迫られる。経済合理性は疑問だが、会長案件という思惑も絡む。今の日立はどう判断するか。まもなくガバナンス改革の真価が問われる。