「電車非常ボタン」意外に違う各社の緊急対応 トラブル発生!すぐ停車?次の駅まで走行?
電車内でトラブルが発生した際、乗務員に緊急事態を伝える「非常通報ボタン」。車内の壁に設置されている「SOS」などのマークが付いた装置だ。今年5月に発生した東武東上線の脱線事故の際には、この装置のブザーが鳴ったことで運転士が電車を緊急停車させた。その一方で、今年4月に東京メトロ半蔵門線の九段下駅で発生したベビーカーの引き摺り事故では、車内の非常通報ボタンが押されたにもかかわらず、列車が停車しなかったことが問題にもなった。
さまざまなトラブルの際、列車の乗務員に異常をしらせるために必要不可欠な車内の非常通報ボタン。だが、実際に押したことがあったり使用する現場を見たりした人を除けば、押した際にどのような対応が取られるのかは具体的にはあまり知られていない。
その場で停まる?駅まで走る?
国土交通省が作成した「鉄道の安全利用に関する手引き」には、「これ(非常通報ボタン)が使用されたときには、トンネルや橋りょう区間を除き列車を直ちに停止させることとしている事業者が多いです」と説明があるが、次の駅まで走ってから対応するケースもあるなど、非常通報ボタンが押された後の対応は鉄道会社によって異なる。
では、実際に非常通報ボタンが使われた際にはどのような対応が行われるのだろうか――。首都圏の私鉄各社などにその対応について聞いてみた。
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