キム:カードゲームの顧客層としては、昔のプロレスファンと新しいプロレスファンと、どちらが多いですか?
木谷:今のファンです。オンライン対戦なので、20〜30代が中心ですね。
キム:もうおじさんファンはわからない領域ということでしょうか。
木谷:わからないでしょうね。
キム:宣伝に関してなのですが、私が日本に帰ってきて電車に乗りましたら、新日本プロレスのレスラーが車内広告に載っていて驚きました。これは、ブシロードの買収後に、マーケティングを強化されたということですか。
木谷:そうですね。
キム:実は新日本プロレスの社員の皆さんに何人か、突撃インタビューをさせていただきましたところ、ブシロードさんに経営が変わってから一番うれしいと思っているのは、「マーケティングでおカネを使ってくれること」とおっしゃっていました。木谷さんは日頃から、「マーケティングではあんまり計算するな」「とにかくバンバン使うんだ」とおっしゃっていると記事で読んだ記憶があります。
そこでお伺いしたいのですが、初期の段階でどのぐらいの予算をプロレスのマーケティングにつぎ込める余地があるわけですか?
木谷:今年1月4日の東京ドーム大会で一区切りだと思っています。これからも、大きな大会の際には特別に宣伝するとは思うんですが、以前ほど宣伝する必要はなくなってきましたね。
キム:自律的にお客や潜在顧客の間でのコミニュケーションが広がっていると。
木谷:放っておいてもいい段階にちょっと入ったと思います。
キム:そうですか。この段階に移行するために、これまでに実施されたいろんなマーケティング、キャンペーンの中で何が一番効果的でしたか?
木谷:地方も含めて一番大きいのは、BS朝日での放送です。ほぼブシロードの一社スポンサーで、「ワールドプロレスリング・リターンズ」という再放送の1時間番組をやってるんですよ。
キム:それは買収後に始められたんですか?
木谷:ええ、12年の4月から始めました。これは、地方の観客動員にかなり役立っていると思いますね。木曜日の23時からの放送ですから比較的見やすい時間帯です。この放送が一番効いていると思います。
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