アコーディアが「統合検討」の要請にYES TOB攻防終盤でレノに回答

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レノが1月15日に関東財務局長に提出した大量保有報告書(変更報告書)によると、同社グループ(レノのほか、C&I Holdings、南青山不動産の3社、いずれも東京都港区の同一地番に本社)が1月11日までに取得したアコーディアの株式は19万0903株。アコーディアの発行済み株式総数105万3587株に対し、保有割合で18.12%に達した。

大量保有が初めて判明した1月4日時点の保有割合は13.75%であり、レノグループはこの1週間でさらにアコーディア株を4万5988株、保有割合にして4.37%分を市場で買い増したことになる。

レノは今回の大量保有報告書と同時に、アコーディアの鎌田社長宛てに1月13日付けで送付した「書簡」を添付文書として開示。大量保有報告書は金融庁の運営する「EDINET」で誰でも閲覧できるため、アコーディア社長宛て書簡は“公開質問状"の形となった。

現経営陣の考えしだいでTOBに対応

レノが送付した書簡では冒頭でまず、同社の考えとして以下の3点を述べている。

(1)アコーディア株式の価値は、PGMが設定したTOB価格(8万1000円)よりも、アコーディアの依頼で大和総研とPwC(プライスウォーターハウスクーパース)がDCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法に基づいて算定した株式価値(大和総研は12万4632~16万3916円、PwCは10万5492~13万4944円)に近い。

(2)TOB期間中にアコーディアが打ち出した大幅増配(配当性向90%メド)や定款変更(株主総会における経営統合の決議要件を出席株主の議決権の3分の2から4分の3に引き上げ)は“場当たり的な対抗策”に受け取れ、そのベースとなる中期経営計画についても“絵に描いた餅”のようで実現性を判断しきれない。

(3)現経営陣の考えを聞いたうえで、潜在株式価値の実現が期待できると判断できればPGMのTOBには応募せず、中長期的に現経営陣による業務執行を支援していく。現経営陣の下ではそれは困難と判断した場合は保有全株式をPGMのTOBに応募する。

自らの立場を明らかにしたうえで、レノがアコーディアに回答を迫った“要望”は、以下の2点だ。

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