駅のホームと車内を「酒場」にした京阪の思惑

中之島線の知名度向上と利用増につながる?

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車内にはちゃぶ台を置いた座敷も。車内は1日かけて車庫で改装したという

ホーム酒場は、懐かしい雰囲気を演出することで「思い出話に花を咲かせてもらいたい」との狙いから「ノスタルジー」がテーマだ。

ビールケースを使ったホーム上のテーブルや椅子、電車内のちゃぶ台やドラム缶を使った立ち飲み席のテーブルなどでレトロ感を演出するとともに、使用する電車も「京阪ではレトロな電車」という理由から1964(昭和39)年に登場した2200系電車とし、車内には昔のポスターを再現するなど「昭和の雰囲気」にこだわった。

アルコールと食べ物を提供する店舗は全10店。生ビールや京阪沿線の日本酒をはじめ、京阪電鉄の大津線で冬に運行している、車内でおでんが味わえる「おでんde電車」のおでん、各地のご当地カップラーメンや天むす、駄菓子や缶詰などさまざまだ。

駅ホームと車内が会場のため、火気は厳禁。「炎を使っての調理はできず、においの問題もある」(吉城さん)という制約の中、バラエティに富んだメニューを揃えた。

ふだん使わないホームを会場に

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生ビールの販売には長蛇の列ができた

入場は、1000円分の飲食チケットとして使える入場券(1000円)を購入してホームに入る仕組みだ。初日の開場は午後5時だったが、6時までの1時間で来場者数は500人を突破。電車内・ホームを合わせて席は250人分といい、入口では入場制限を行うほどの盛況となった。翌日以降も賑わいは続きそうだ。

今回のイベントは、京阪中之島線が開業から今年で8年を迎えることから「中之島の魅力を発信する機会に」(吉城さん)として企画された。中之島駅は1〜3番線までのホームがあるものの、3番線は臨時列車などでしか使っていないことから、これまでもアートの展示イベントなどが行われてきた。そこで、自身もお酒が好きという吉城さんの「ここで飲食できればもっと楽しいだろう」との思いから生まれたのが「ホーム酒場」のアイデアだという。

次ページ背景に利用者数の伸び悩み
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