補助金が入るようになったらアニメは終わり

「ワンピース」長峯達也監督に聞く(下)

――おもちゃをからめるというのは、おもちゃ作りに最適なキャラクターを生み出すとか、そういうことですか?

『プリキュア』を例に話すと、バンダイさんからこういうおもちゃを作りたいとか、こういうテーマをモチーフにしたいといった提案があるわけです。そこから、たとえば親御さんが子どものために買い与えてもいいかなと思えるようなアイテムが登場する物語を考え出すのです。

おじいちゃんとプリキュア

おもちゃにできないアイテムではなく、かつおもちゃが素敵に見えるように演出したいと思っています。何事もリアルにしようとすると、シックな絵になったり、絵もおしゃれになったりしがちですが、やはり子供は色が派手なのが好きなので、そういう部分は考えます。

やはり商売ですから、子どもを喜ばせることを考えてあげないと。結局は子どもに人気がないと作品だって見てもらえない。どうしてもアニメ業界の人たちってピュアな人が多いので「お金のことを言うなんて汚い」と考える人が多い。おもちゃを想定して、それを前面に出して演出すると、「商売のための30分CMを作るなんてはいかがなものか」などと言われる。でも結局おもちゃを買うことによって、作品が広まるなら僕はその方がいいと思う。

たとえば、おばあちゃんやおじいちゃんが久しぶりに孫に会う時に、孫を喜ばせたいと思う。そこで『プリキュア』のおもちゃを買って行くと、「おばあちゃん大好き!」と言われて、孫とコミュニケーションがとれるようになる。それでその子が大人になったときに、「そういえば子どものときに『プリキュア』のおもちゃを買ってもらったな。じゃ、今度は私が娘に……」というように受け継がれていく。僕はいつもそんな妄想をしているんです(笑)。

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