目撃者が語るフロリダ乱射事件の凄惨な現場 あっという間に「床は人だらけになった」
パルスにいた3人に1人は負傷したか、死亡した。一部はトレイ内、あるいは、クラブ内部の視角に入らない隅にうずくまり、助けを請う半狂乱のメッセージを外部に送信しながら、何時間も隠れていなければならなかった。生きて脱出する唯一の方法は、死体の上に這いあがり、腹ばいで前進することだった。
事件の混乱状況は銃撃直後にクラブの外でビデオに撮影されている。ある男性グループが負傷した男性をピックアップトラックに運ぶと、そのトラックは病院へ急行していく。別のグループは、歩道に横たわり、傷口から血が流れている男性を助けようとしていた。銃撃を受けたことが明らかな女性が、夜の街へとよろめき歩いている――。
惨事は警察の勇敢な救出作戦の後にようやく終結した。作戦ではまず、クラブ内の部屋に突入して15~25人を救出。その後銃撃犯と対峙し、人質にとられている別のグループを助け出した。
肩と肩が触れあうほどの混み具合だった
銃撃の捜査が続く中、目撃者や警察、地元の政治家が、殺戮がどのようになされたかについて、身の毛のよだつような、迫真的なコメントを次々としている。それをまとめると、以下の通りだ。
11日は「オーランドのプレミアゲイナイトクラブ」と銘打った、ラテンナイトだった。パルスはチェーンレストランやショッピングセンターが連なる、ダウンタウンに近い通りに面した比較的小さな建物の中にあり、ウォルト・ディズニー・ワールドから約18マイル(28.8キロ)の距離にある。
クラブは、テーマと音楽によってそれぞれ3つの異なるエリアに分かれている。土曜日は、レゲトン、バチャータ、メレンゲ、サルサのミックスだった。事件の数時間前にクラブ内で撮影されたビデオには、常連客が写真を撮り、ビールをがぶ飲みし、ネオンライトの下で踊っている、お祭りムードが映し出されている。
リズベス・アルバレス(31)は、ガールフレンドのアイシャ・ソルトレン(27)とクラブにいたが、通常このクラブは肩と肩が触れるくらい混んでいることが多いと語った。