10代の過激化、なぜ米国は止められなかったか 両親も周囲のコミュニティも止められず
[マナッサス(バージニア州 6日 ロイター] - 実生活では17歳、年齢のわりに小柄で、障害のある手をポケットに隠していることが多かった。オンラインでは、「@AmreekiWitness」を名乗る。ツイッター上で最も活発な過激派組織「イスラム国」(IS)支持アカウントの1つだった。
アリ・シュクリ・アミンは、何カ月もかけて、危ない一線にどんどん近づいていった。
ビットコインを使ってイスラム国に献金
2014年、郊外に住む高校生だったアミンは、ビットコインを使ってイスラム国に献金する手順をツイートしはじめた。2015年初めには、同じ学校に通うレザ・ニクネジャドのシリア渡航を支援する。目的はIS参加だった。こうしてエスカレートした結果、同年2月には彼自身が逮捕されるに至る。
同年6月11日、かつては優等生だったアミンは、外国のテロ組織に対する重要な支援について共謀していたことを認めた。米政府のもとには、彼の友人だった18歳のニクネジャドが海外で死亡したとの未確認情報が入っている。
アミンが法廷で有罪を認めるまでの2年間、過激さを増す彼の考え方を和らげようと多くの人が努力してきた。彼の友人や家族、宗教指導者、そして元タリバンの徴募担当者といった人々だ。現在では中断されているが、米国務省がツイッター上で行った「Think Again Turn Away(考え直して、向きを変えよう)」というキャンペーンも、アミンの計画を思いとどまらせようとした。