もう一つ気をつけたいのが、イメージや思い込みによる自縄自縛です。例えば、ブラック企業を避けたい気持ちが強いあまり、根拠もなくサービス業や流通業を十把一絡げに敬遠してしまったり、周囲が“知ってる”と言ってくれる企業名だけにこだわってしまったりします。また理系の学生の場合、専攻にこだわるあまりに他が見えなくなる傾向もみられます。
さらに気をつけてほしいのが、“親フィルター”です。学生にとって、社会を知っている一番身近な大人は親兄弟などの家族です。このため、志望企業の選定について、その影響が少なくありません。家族が就職活動をした当時の価値観、即ち"親フィルター"で、就職先の良し悪しを判断してしまうケースが増えています。
親フィルターとは,具体的には下記のようなものです。
・ゲーム業界は、どこか胡散臭いという偏見
・IT企業は全部がベンチャーで、労働環境が良くないという思い込み
・従業員の数が多いなど、大手=安定=幸せな人生、という決めつけ
親フィルターによって、選択肢を狭めていないか、見直してみてもいいかもしれません。
2~5年先輩の金言アドバイスや経験を聞け
自分に合う志望先をみつけるために、2番目にすべきことは、いつもコミュニケーションしている人以外の社会人の話を聞いてみることです。そうすることによって頭の中を棚卸ししてください。
すでに内定を決めて余裕がある友人に相談するのは、より落ち込む誘因にもなりかねません。また親や兄弟など家族は、価値観や接したことのある業界・業種が似通っているため突破口になりにくいのです。
大学のキャリアセンターに相談するのもいいでしょう。数多くの先輩・同輩たちを指導する中で得た幅広い知識をお持ちです。社会人としての経験を持ち、昨今の就活事情を知っているサークルやゼミの先輩の話も非常に参考になります。社会人として2~5年先輩たちの話には、実感や本音が詰まっています。「この業界を○社受けたがダメでした」と率直に話してみてもいいのではないでしょうか。
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