日本が幸せな国になるのに経済成長は必要か

すでに成長を目指すステージは終わった

またキング氏は、金融部門を除く企業収益が、2015年には世界全体で縮小しており、その傾向が最近の四半期にまで続いていたと指摘する。

国内レベルでの企業部門において懸念されているのは、企業が顧客の減少に合わせて収益性を確保できる水準まで事業規模を縮小しようとすることで、低成長又はマイナス成長が加速することだ。

超低金利が起爆剤になることはない

こうした主張があるからこそ、各国の中央銀行は、かつては人口増大によって自然に得られていた成長を実現するための手段として、信用供与を使おうとするのである。

ここ数カ月、中国が信用供与の蛇口を緩めているのが最も顕著な例である。この戦術なら確実に成長率は上がり、グローバル市場は落ち着きを取り戻すだろうが、資金がどれだけ生産的な用途に投じられるかという点に関しては、結局のところ失敗に終わる可能性がある。

他の先進国を見ても、超低金利によって投資の力強い回復がもたらされたという成功例はない。

人口成長が減速し、信用供与が起爆剤としてもはや機能しないのであれば、その手段が間違っているのではなく、目標設定そのものが間違っているのかもしれないのである。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)

ロイターの関連記事
【中国の視点】バンクーバー:中国人の「爆買い」で一部ゴーストタウン化、現地住民反発
アングル:中国「ゾンビ」製鉄所が復活、過剰生産やまず
コラム:第3次世界大戦、すでに始まっている可能性

 

政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • コロナショック、企業の針路
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
東芝vs.モノ言う株主<br>取締役選任案めぐる攻防戦

ガバナンスの強化などを求める「モノ言う株主」から、取締役の選任を要求された東芝。反対表明と同時に、約40%を保有するキオクシアHD( 旧東芝メモリ)株の売却による株主還元方針も発表しました。7月末の株主総会は将来を決める試金石となります。