「維新」の議席数はズバリ60以上だ!

兵法三十六計で占う衆院選(中)

ところが最近の事情には少し変化が出てきた。橋下氏は国政に打って出るためには、石原慎太郎氏の顔が必要であると判断した。石原慎太郎氏はすでに80歳である。橋下氏は、しばらくは日本維新の会の「代行役」を務めてから、しばらくたってのちに代表になることが、日本維新の会にも自分の野心にとってもリスクが少ないと考えたのではないだろうか?

そもそも、日本維新の会は、みんなの党との協力関係が必要であったはずだ。だが優先順位はやはり、石原慎太郎氏の顔とオーラだったのだろう。維新の会の「参謀本部」も将来、自民党の中に打って出る場合には、好都合であると考えたのかもしれない。

一方、太陽の党の面々は橋下徹氏の人気を利用して、権力の座を狙っているようにも見える。橋下氏は直感的に太陽の党の年寄り幹部議員と共闘することに嫌悪感を持っている。だが、数年経てば世代交代などは時間の問題だと考えたはずだ。

石原慎太郎氏は党のシンボルだから別格であるが、その他の連中は、所詮は選挙戦のために即席で結成した一種の野合。だから当然ながら橋下徹氏に分があると考えるのが自然である。

ただ、これまで「維新八策」を掲げて快進撃を見せて来たが、ここに来て石原グループとの合流で、ブレが出て来たようにも見える。それでも一時の勢いは減衰したと言っても、橋下人気は大阪では、まだまだ健在だ。今までの日本には起こり得なかった空気がある。特に中年以上のおばちゃんには根強い人気がある。

ところが、石原氏が国防論を唱えれば唱えるほど、女性票は逃げていっているのが今日この頃の雰囲気である。女性は生来、戦いを好まないしソフトアプローチしながらも男らしい橋下徹氏の雰囲気に魅せられてきたのだ。ここのところを上手く闘えば、維新の会の勝機はまだまだ残っている。

もう一つの危惧は大阪人は基本的に「アンチ東京」であることだ。大阪維新の会が全国区になれば、維新の会の元々のメンバーには違和感が拡がることを心配する。

少々話が長くなってしまったが、そんな背景も意識しながら、日本維新の会が現在の不安定なポジションから抜け出す状況を創り出すための戦術はどうすれば良いのかについて考えてみたい。

次ページ日本維新の会は、攻戦計をどう使えばいいのか
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