北朝鮮が31日早朝に弾道ミサイルを発射 日本はミサイル発射の兆候を事前に把握

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 5月31日、中谷元防衛相は午前、北朝鮮による弾道ミサイルの発射について、「国内で被害があったという情報はない。いかなる事態が起ころうとも大丈夫なように対応している」と語った。防衛省内で記者団に述べた。写真は都内で2月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 31日 ロイター] - 中谷元防衛相は31日の閣議後会見で、弾道ミサイルを発射した北朝鮮について、来月上旬にシンガポールで開かれる国際会議を利用して、米韓の国防相と協議する考えを示した。

中谷防衛相は「(北朝鮮は)今後とも核とミサイルの開発を続ける姿勢を崩していない。重大な関心を持って動向を注視したい」と述べた。その上で、6月3─5日に開かれるアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で日米、日韓、日米韓の防衛相会談をそれぞれ開き、「北への対応で連携したい」と語った。

韓国国防省の関係者によると、北朝鮮は31日午前5時20分ごろに弾道ミサイルを発射したものの、失敗したとみられる。

中谷防衛相は、日本政府がミサイル発射を確認したかどうかの明言は避けたものの、「日本の安全保障に影響がある事態が起きたという情報はない」と述べた。

政府関係者によると、日本は北朝鮮によるミサイル発射の兆候を事前に把握。30日に自衛隊に迎撃態勢を取るよう命じ、東京・市ヶ谷の防衛省敷地内、埼玉県の朝霞、千葉県の習志野の駐屯地などに地対空ミサイル「PAC3」を展開した。

(久保信博)

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