新幹線の製造、競合5社のうちトップはどこか JR各社ごとにシェア激変、新興勢力も台頭

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JR東日本の新幹線製造は川崎重工業と日立でシェア8割を超える。ただ、ここで注目したいのは、総合車両製作所の動向である。

JR東日本と同社の前身である東急車輛の関係は深い。JR東日本は東急車輛から技術指導を受け、1994年から自社の新津工場で通勤車両を製造してきた。その後、東急車輛が経営不振に陥り、2012年に同社の車両製造部門を買収。JR東日本の新津工場と一元化し、総合車両製作所としてスタートを切った。

鉄道車両メーカーの系列化が加速

北陸新幹線E7系/W7系の登場は、鉄道車両メーカーの系列化を際立たせる結果となった。総合車両製作所は東急車輛時代も合わせ2008年以降途絶えていた新幹線製造を再開、E7系60両を製造した。近畿車輛もW7系24両を製造した。一方で、日本車輌製造は、それまでJR東日本やJR西日本の新幹線車両をコンスタントに製造してきたが、E7/W7系の製造メンバーから外れた。

今も新幹線の開発は行なわれており、いずれ新型の新幹線車両が登場するだろう。そのときの新幹線のメーカー別シェアはどうなっているだろうか。総合車両製作所は日本車輌製造のように川崎重工業や日立を陵駕する新幹線メーカーになるのか。近畿車輛はどう出るのか。業界地図は、現在とはガラリと変わるかもしれない。

大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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