学生や若者のボランティアは、それぞれの思いをもって、Slush Asiaに取り組んでいたようです。起業、スタートアップ、英語イベント、というと、一般の学生には少し遠いという感じですが、機会を得て参加した人には、それぞれに効果があったようです。
康莉香さん(早稲田大学卒)は次のように言います。
「今までは起業というと、ごく一部の才能ある人たちがすることで、自分には無縁だと思っていました。しかし、今回友人に誘われて参加したSlush Asiaにおいて、沢山の起業家の方々のお話を聞く中で、起業は社会の様々な問題・課題を解決するための手段の一つであり、企業に就職するのと同じくらい自然なことなのだと思い知りました。また、今回のイベントにはアジアの様々な地域から、多くの優れたスタートアップや学生ボランティアが参加しており、アジア全体から湧き出るエネルギーにとても刺激を受けました。私はもうすぐ就職予定ですが、Slush Asiaに参加したことで働くということへの姿勢ががらりと変わりました。決して受け身にならず、常に主体的に考え行動し、色々なことにチャレンジしていきたいです」
吉村光八さん(国際基督教大学4年生)は次のように感想を述べました。
「私がSlush Asiaに参加した理由は、私自身が起業準備中であり、様々な起業家のアイデアやディスカッションを間近で伺うことができるという点、また、日本の起業エコシステムを支える一助となればと思ったからです。今回で二回目のスタッフとしての参加になるのですが、去年にも増してエコシステムが大きく、そして強くなっていることを肌で感じることができました。Slush Asiaからは起業への多大な熱気とエネルギーを受け取ったので、これまでよりもさらに強く起業への気持ちの高まりを感じています」
若者ムーブメントは定着するのか
学生の運営するイベントになると、プロのイベントと比べて、不器用で粗いところも出てきます。しかし、実際にSlush Asiaに参加してみると、ビジネスの慣習から見ると不十分な部分を補って余りのある「勢い」や「活力」を感じました。大人の事情でうまくまとまるのでなく、若さを武器に伸び伸びとチャレンジしており、新しい時代を感じさせる息吹がありました。まさに、スタートアップの精神を体現するイベントになったと思います。
Mistletoe(ミスルトウ)の孫泰蔵さんは次のように語ります。
「オーガナイザーの1人である田口佳之くんが、『小さな問題は100も1000もあるけれど、全体としては大きな問題はなく進んでいます!』とイベント終盤に晴々しい顔で言ってたけれど、すべてがとても気持よくオーガナイズされておりました。CEOのアンティ・ソン二ネンさんをはじめ、若者たちはわからないことだらけで不安で失敗するリスクが大いにあるたいへんな修羅場をくぐったと思いますが、結果は本当に素晴らしい奇跡のような2日間でした。
若者がカッコイイと憧れるスタートアップの世界を体現し、全編英語にすることでほんとうの意味で世界とつながるようなものを日本にも持ってきたい、と2年前に夢見た世界がついに日本に実現したんだなあと、ジーンと感動してしまいました。
特に、ボランティアの若者たちがみんなキラキラして心から楽しそうな顔をしているのをたくさん見られてちょっと涙が滲みました。みんなが『そんなの到底無理』と思うようなことも、こうやって力を合わせれば必ずできるという奇跡を何千人もの人々がいっぺんに共有できるSlushムーブメントって、本当に最高です」
Slush Asiaのムーブメントが拡大し、このような取り組みが、一部の学生や若者に限られたものでなく、社会の中で広く「当たり前」になる日が来ることを期待しています。
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