内閣に設置された「日本経済再生本部」の決定事項として、「ベンチャー・チャレンジ2020」が発表されました。わが国のベンチャー創出力の強化を図るもので、現在各省庁で実施されているベンチャー支援を、共通の方向性を示して連動させるプランです。本稿では、その概要について記載します。
官民対話で安倍首相がコメント
4月12日、総理大臣官邸で開催された「未来投資に向けた官民対話」。安倍晋三首相をはじめとする政府の代表と経団連会長をはじめとする民間の代表で、行政によるビジネス環境整備や民間投資の方向性を議論する会合です。この日のテーマは「第四次産業革命とイノベーション」。総理の隣の席には、山形県鶴岡市に拠点を構え世界市場に挑戦するベンチャー企業Spiberの関山和秀社長が座っています。
会議では、ロボット、人工知能、ビックデータ活用をはじめとする先端技術による新しい「産業革命」の促進のための方策が議論されました。企業のオープンイノベーション、大学改革をはじめとする教育のあり方、ベンチャーの創出などが主な検討事項。会議のまとめで安倍首相は、ベンチャー支援に関し、「地域のベンチャーと世界市場をつなげます。民間主導の中核組織を本年度中に創設し、各省の施策を一体的に動員します」と発言しました。
このような議論を受けつつ、現在、各省庁で実施されているベンチャー支援を一体的に動かすべく、経済政策の司令塔として内閣に設置されている「日本経済再生本部」の決定事項として、4月19日に「ベンチャー・チャレンジ2020」を発表しました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら