津田大介「世界一の政治メディアを創る」 新世代リーダー 津田大介 メディア・アクティビスト

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津田氏が描く、「政治ウェブメディア」の青写真はこうだ。

まず、政策が決定するプロセスを透明化する。具体的には、審議会に記者を送り込み、進捗を取材。と同時に、分野ごとの専門家を集め、今日審議会で審議された内容を投げかける。さらには、元官僚を招聘して、官僚が作る複雑な「霞が関文学」を読み解く。こうして、今、誰も知らないうちに、重要な政策が固まりつつはないか、定点観測を続けるのだ。

一方で、読者には、専門家や元官僚が解説した政策についての意見やその是非を問う。いわば、世論を集めるわけだ。そして、ウェブ上で可視化された「世論」を、ウェブを通じて官僚や政治家にフィードバックする。

国会は、バグ取り

こうした連鎖により、官僚の暴走へのリミッターを設けることができ、若者に政治を自らの手で動かす当事者意識を持たせることが期待できると言う。

最新著のウェブで政治を動かす!』。ネット時代の政治のビジョンをつづっている。

「通常のマスメディアは、政策審議が国会に行った段階でアレコレ言うが、国会はプログラムでいえば『バグ取り』くらいの役割しかない。それでは遅すぎる。国会で揉まれる前の政策決定過程で、世論を巻き込み、騒ぐことが重要なのです」

最終的には、審議会にカメラを持ち込み生中継し、政策決定する官僚にリアルタイムで世論をぶつける事が理想だ。

これが実現できれば、日本の政治を変える画期的な契機になることは間違いない。津田氏はそう確信する。必ずやるとの思いを支えるのは、06年に「ナタリー」という音楽情報サイトを立ち上げ、設立当初の従業員3人から今では40人規模の会社に成長させた実績からくる自信だ。

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