凄すぎる!シンガポールの「メイド大国」事情

産後4カ月で復職するママたちの「秘密」

雇用にあたってはシンガポール政府が行っている研修を受講し、修了する必要がある。その研修では、メイドさんを不当に扱わないこと、万が一、不当に扱った場合の罰則及び罰金、またその事例が紹介される。メイドさんとの良好な関係を構築するためのノウハウなども研修内容に含まれている。

また母親が働いている場合に限って、外国人メイドさんの雇用にかかる税金を控除できる制度もある。働くママを支える仕組みとしてシンガポール政府が戦略的に取り入れていることがわかる。

働くママの多くは、この外国人メイドさんを住み込みで雇っている。その理由は、後述するシンガポール人のナニーさんや保育園に預けるよりもコストが安いこと、また家事と育児の両方を依頼できるフレキシブルな点である。

シンガポールにもインファントケアセンターと呼ばれる2カ月から18カ月の子どもを預かる施設があるが、月15万~20万円ほど高く、預けたいが現実的でないというママも多い。まずは外国人メイドさんに自宅で子どもの面倒を見てもらいながら、18カ月を過ぎた時点で、価格的にも選択肢が多いチャイルドケアセンターに預けるという方針のママが多くいた。

ある日本人ママは、メイドさんなしに、復職はありえないと話す。フィリピン人のメイドさんを雇っており、家事はもちろんのこと、幼稚園や習い事への送り迎え、ドリルの進み具合の確認などを、携帯電話を使って連絡を取りつつ行っているという。彼女は、「母親が家の中に2人いる感じ」と表現していた。

わが家でもインドネシア人のメイドさんに住み込みで働いてもらっている。今、こうして記事を執筆することができているのも、傍らで、彼女が子どもと遊んでいてくれるからである。

保育園と外国人メイドさんの間のような存在

4.おばあちゃんのように頼もしい!シンガポール人のナニーさん

復職するときの子どもの預け先として、ナニーさんという選択肢がある。教育熱が高く、受験競争が厳しいことでも知られるシンガポール。ナニーさんの多くは、そのシンガポールで子育てを終えたシンガポール人ママである。

ナニーさんが自宅に来て、子どもの面倒を見てくれるという日本のシッターさんに近いサービスもあるが、シンガポール特有なのは、「ナニーさんの自宅に子どもを預ける」というサービスだろう。預ける場合の費用は、1カ月8万~10万円程度である。

ナニーさんに子どもを預ける場合、出勤前、ナニーさん宅に子どもを送り届ける。子どもは、ナニーさん宅で遊び、ごはんを食べ、必要に応じてお風呂にも入れてもらう。そしてママは退社後にお迎えに行き、子どもと一緒に自宅に帰るという流れになる。

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