一般的には、学生が企業等において実習・研修的な就業体験をする制度であるとされていますが、日本では「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と、幅広く捉えられているのが実態です。
インターンシップにはいくつか種類があります。プログラム別にみると、概ね①仕事理解型、②採用直結型、③業務補助型、④課題協働型、⑤事業参画型の5つに分類できます。①②は体験中心で数日~数週間の場合が多く、③④⑤は実践中心で数週間~数カ月の傾向です。
また、大学等のカリキュラムとの連携度合いによっても分類することができます。大きくは(A)全学型、(B)学部・学科実施型、(C)自己開拓型の3つです。
仕事理解型、自己開拓型が増加
(A)全学型は、大学と受け入れ機関との間で協定を結んで実施されるスタイル。専門課程に進む前の低学年(1~2年生)の必修課程と位置付けているものもあれば、全学年を対象とした単位認定なしのものもあります。
(B)学部・学科実施型の多くは、学部・学科の授業の一環として行われるもの。(A)も(B)も単位認定がある場合は、履修登録が必要で、かつインターンシップ事前・事後の研修も含めた一定時間以上のプログラムとなっています。
一方、(C)自己開拓型は、各企業等が独自に実施しているプログラムで、単位認定がない場合がほとんどです。内容も非常にバラエティに富んでおり、どちらかというと短めのものが主流です。
こうした類型別の実施割合に関する公的な統計数字は今のところありませんが、特にこの2~3年で増加しているのは、プログラム別では①の仕事理解型、大学との連携度合い別では(C)の自己開拓型だと捉えています。
前述の『就職白書』をさかのぼると、2014年度にインターンシップを実施した企業に、その実施期間を尋ねたところ、最も多かったのは「1週間以上2週間未満」で32.7%に上っていました。ところが、2016年度(予定)では9.7ポイント減少の23.0%に。替わって2014年度は22.2%だった「1日」が、13.0ポイント増の35.2%で最大となっています。
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