「ダメ出し」しても部下がまるで育たないワケ 変えたい相手を「変える」3つのステップ

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相手にダメ出しをした時点で、相手の変わろうとする意欲と勇気は削がれてしまいます。逆に、いいところに注目し相手を勇気づけることによって、その人が変わっていくきっかけを作ってあげられるかもしれません。まず必要なのは、「相手への承認」なのです。

部下がその潜在力を発揮するようにできるかどうかは、もちろん本人の努力が第一ですが、それはまた上司の仕事でもあります。それができる上司とできない上司では、おのずと大きな差が生まれてくるのです。

それはチームとしての業績にも、確実に反映されていきます。部下へのダメ出しだけを続けることは、それができない上司で居続ける原因となります。ここで、「承認」の習慣を定着させることが、それができる上司となるための最短ルートです。

期待は低く、粛々と継続的なアプローチを

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しかし、自分の習慣といえども、ことは急には変えられません。ですから無理は禁物です。ダメ出しの気持ちを持ったり、ダメ出しを口にしたりしてしまったら、「次は承認」と少しずつ変えていけばいい。同時に大切なことは、自分の習慣ですらすぐには変えられないのと同様に、目の前の相手もそんなにすぐに変わってくれることは期待できないということです。

だから、相手への期待を持ち過ぎないこと。期待を持ち過ぎることは、ダメ出しをしやすい心理状態を作り上げます。逆に持ち過ぎなければ、ダメ出しもなく、イライラも起こりにくくなります。

だから、期待は低く、そして相手のいいところ探しと、相手への承認のアプローチを粛々と続けて、習慣にしていく。その結果は、やがて現れます、確実に。

三浦 将 人材育成・組織開発コンサルタント/エグゼクティブコーチ

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みうら しょうま / Syoma Miura

英国立シェフィールド大学大学院修了(理学・経営学修士)、大阪府立大学工学部卒。大手広告会社、外資系企業を経て、人材育成コンサルティングや企業研修を行う、株式会社チームダイナミクスを2014年に設立、代表取締役に就任。アドラー心理学やコーチングコミュニケーションを基にした独創的かつ効果的な手法で、リーダーシップ開発、チームビルディング、社内コーチ養成プログラムなどを中心に、企業をサポートしている。著書に『自分を変える習慣力』『相手を変える習慣力』などがある。

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