【株式・大引け】日経平均は9000円台回復 政権交代期待強く大幅続伸

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16日の東京株式市場は日経平均株価が3日続伸、TOPIXは2日続伸した。前日の欧米株式市場は続落が目立ち、本日のアジア株もマチマチだったが、政権交代への期待が大きく上回った。

日経平均の終値は前日比194円44銭高の9024円16銭、TOPIXは同13.83ポイント高の751.34だった。東証1部の出来高は概算で25億8266万株、売買代金は1兆5050億円と前日を上回り、市場エネルギーはさらに膨らんだ。

 前日の欧米株は冴えない展開だったが、東京市場では政権交代への期待感が株価を押し上げた。12月の総選挙では自民党・公明党による新政権が誕生し、デフレ脱却に向け一段の金融緩和政策が行われるとの観測が浮上、為替も円安傾向を強めていることが買い材料となっている。

本日の日経平均は68円高の8898円で寄り付き、これが本日の安値。前引けは166円高の8995円だった。

 昼休みのバスケット取引は245億円成立し売り買い均衡と伝えられたが、後場に入ると日経平均は先物主導で上げ幅を拡大。12時49分には本日の高値、202円高の9032円まで買われた。その後は9000円を割り込む場面もあったものの、大引けでは9000円台を維持した。大引けでの9000円台は、11月5日の9007円以来。

東証33業種別では28業種が上昇。上昇率トップは証券の5.16%で、これに輸送用機器、電機、ゴム、精密が続いた。一方、下落率トップは陸運で、空運、石油、小売り、サービスの計5業種が下落。東証1部の72.4%に当たる1220銘柄が値上がりし、20.4%の345銘柄が値下がり、変わらずは116銘柄だった。

 個別では、内需関連や輸出関連の主力株が幅広く値上がり。大和や野村のほか、銀行株が上昇し、トヨタ、ホンダ、京セラなども買われた。上昇率ではアイロムホールディングス、ランドビジネス、アコーディアが目立った。一方、富士紡ホールディングス、黒田電気が大きく売られた。

来週は金曜日の23日が休日のため4日間の取引となる。引き続き市場エネルギーが高水準を持続するかどうか、また為替動向をにらみながらの展開となりそうだ。イベントでは19~20日の日銀金融政策決定会合に注目だ。

柿沼 茂喜 東洋経済 記者

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かきぬま しげき / Shigeki Kakinuma

入社以来、一貫して記者として食品・外食、金融・証券、電力・ガス・石油、流通、精密機器、総合電機、造船・重機などの業界を担当。この間、『週刊東洋経済』『会社四季報』『金融ビジネス』の各副編集長、『株式ウイークリー』編集長、編集局次長などを経て現職。

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