「天才」トランプ氏に学ぶ、強い言葉の作り方 言葉を「強く、面白く」する5つのポイント

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 なぜか。たとえば、みなさんも「面白かった映画や本」は覚えていますよね。で、次に印象に残るのはその逆で、「つまらなかった作品」なのではないでしょうか。

実際トランプ氏もたくさんの炎上を起こしながら、どんどん人気を伸ばしてきています。

近年だと、カップ麺のコマーシャルが不倫騒動から復帰したタレントを使ったことで炎上し、放送が中止になりました。しかし、放送が中止になったことでCM自体が有名になりましたし、それでそのカップ麺の不買運動が起きているかと言えば、そんなことはありません。話題にさせるという点においては「炎上して成功した」という見方もできます。

私たちがコミュニケーションをするときに、つい誤ってやりがちなこと。それは「常に真面目に」考えてしまうことなのです。もちろんTPOをわきまえて、真面目さが必要な場所では真面目を貫くべきです。

でも、炎上するリスクを取ってでも「印象に残る強さ」を追求することが大切な場面もあるのではないでしょうか。炎上リスクを取らないことよりも、まったく話題にならないことのほうがリスクかもしれないのです。

言葉を強く、面白くする5つのコツ

具体的に次の5点に気配りをすると、言葉は強く、過激に、面白くすることができると考えます。

ポイント1.誰もが思っていても言えない、過激な本音を発言する

「全てのイスラム教徒を入国禁止にしてはどうか」。 

この言葉はトランプ氏が、12月7日にカリフォルニア州で起きた銃乱射事件を受け発言したものです。直後、多くの批判や意見が殺到しました。明らかな宗教差別や人種差別が含まれていますから当然です。一方で、イスラム教徒の入国を禁止にしたい、と思っているアメリカ人も少なくないのは事実です。

トランプ氏は「多くの人が思っているけど、タブー・差別などが含まれて、みんなが言わないこと」をあえて代弁して言っているのです。良いか、悪いかは置いておいて、その話題を取り上げることにより、周囲はその問題に関して議論しやすい空気になり、結果的に制度や対策、運動が生まれることも少なくはありません。過激な提案は周囲をざわつかせ、議論や行動を生むのです。

誰かを傷つけないように配慮したり、差別を気にすることも大切ですが、まずはそのタガをはずしてフレッシュなアイデアを考えましょう。その上で発言するか否かを決めると、強い提案がつくれるかもしれません。

ポイント2.過激な過去事例を引用する

「メキシコとの国境には万里の長城を築く必要がある」。

これはメキシコ移民が薬物や武器を米国内へ密輸してくる問題に対してのトランプ氏の発言です。強く過剰な事例を使っての比喩は、自分の強い意思を伝えることができます。「薬物などを持ち込むメキシコ移民」に問題意識を持っている場合、次のどちらの発言のほうが、問題意識を強く持っているように聞こえるでしょうか。

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